フランチャイズ

Franchise

フランチャイズとは、優れた商品やサービスを持っている企業が、独立開業を目指す人や事業者に自社の製品やサービスを販売する権利や商標や照合、経営ノウハウを提供し、多店舗展開を目的としながらロイヤリティ収益を得るビジネスモデルです。
権利を与える自社事業側は「フランチャイザー」や「本部」と呼ばれ、権利を与えられる側は「フランチャイジー」や「加盟店」と呼ばれ、フランチャイズ契約に従って、フランチャイザーは規定や展開方法、および展開地域を定め、それらをフランチャイジーに指導しながら製品やサービスを販売する義務と権利を与えます。
代表的なものにコンビニエンスストアやファストフード店が有名です。

基本的にどこでどんな人が開業しても安定したニーズがあり、ある程度の収益が見込める小売や飲食、宿泊、教育などの業種だということがフランチャイズ構築の前提となります。

 

 

フランチャイズの歴史

フランチャイズの起源は産業革命時代のアメリカとされており、シンガーミシンやフォードをはじめとする生産量を急拡大させたメーカーが短期間で市場のシェアを拡大するために、このビジネスモデルを発展させていきました。
経済的にみると事業機会の拡大により雇用が急激に増え経済活性化の成功モデルといえるビジネスモデルです。

 

 

フランチャイズの仕組み

フランチャイズ・システムでは、フランチャイザー(本部)が成功ノウハウやシステムを、フランチャイジー(加盟店)がイニシャルフィー(加盟料)、ロイヤリティ(経営指導料)を支払うことにより利用できるため、簡単に成功実績のあるビジネスを行うことができます。
本部が与える権利には、「商標やチェーン名、サービスマークの利用権」「開発した商品やサービスの販売権」「ノウハウの利用権」、「継続的な指導や援助を受ける権利」、「再建責務の相殺を行う勘定であるオープンアカウントの設定」、「同一チェーンのエリア内競合に対するテリトリー権(契約により変動)」などがあり、それに対し、フランチャイジーは権利を得る代わりに加盟金やロイヤルティを支払います。
店舗や事務所の開業資金、人件費等はフランチャイジーが負担する仕組みで、本部は資金を使わずに多店舗展開が可能となります。

 

ロイヤルティとは

ロイヤリティとは、特許権や著作権、商標権といったさまざまな権利を使用する際の使用料を意味する言葉です。ロイヤルティとは経営指導料を指しますが、フランチャイズにより売上の一部、利益の一部、定額制、さらにはノーロイヤリティなど支払い方法は様々です。

 

 

フランチャイズの種類

小売系フランチャイズ

小売系フランチャイズとはコンビニやガソリンスタンドのような店舗運営のノウハウと販売する商材そのものを本部から加盟店に提供する形態のフランチャイズです。
コンビニならば店舗に置く設備品、販売する製品の仕入れ、物流計画や配送は本部が負担します。
本部が高い製品調達能力、マーケティング能力、製品開発能力を持つことが必要な条件です。

 

サービス系フランチャイズ

サービス系フランチャイズとはフィットネスジムや修理業、学習塾のように、サービスのノヌハウを加盟店に提供する形態のフランチャイズです。マニュアル化が難しいサービスをフランチャイズ展開するためには、加盟店への人材研修の実施能力や外国語のサポートによる支援のオペレーション能力を本部が持つことが必要となります。
素材やテキストといった独自製品の開発能力も求められ、仕入れ製品やサービス内容などに加盟店の自由度をどの程度容認するかは企業次第です。
さらにサービス系のフランチャイズでは基本的にサービスとしての無形性が高いため、サービスを提供する者のスキルに依存しフランチャイズとしての特徴であるビジネスフォーマットを作りづらいという難点があります。

 

 

 

フランチャイズのメリット

フランチャイザー側のメリット

規模の拡大が容易

本部にとっては店舗や事務所の開業資金や人件費などは加盟店が負担するため、少ない事業投資で短期間のうちに事業拡大でき、加盟店からのロイヤルティなどを得ることができます。

またコンビニエンスストアのように、規模の拡大によってエリア内での密度が広がることで密度の経済の効果も享受しやすくなります。

 

フランチャイジー側のメリット

成功が保証されたビジネスモデルを初めから運営できる

フランチャイジーにとっては本来長い期間と大きな資金を費やして蓄積されるノウハウを構築することなく、事業に参入できるというのが一番のメリットです。
事業に必要な商品や原材料などは直営店を含めた店舗全体で仕入れをするため、手間・価格ともに小さく抑えられる場合があり、サービスのノウハウも本部から提供されるので、加盟店側が新規に取引先を開拓する必要もなく、未経験の分野にも進出しやすいことも特徴です。商品開発や宣伝も本部が主導するので、加盟店は自分の店舗経営に専念することができます。

 

未経験でも始めることができる

フランチャイズは、すでに成功しているビジネスという点から、未経験のサラリーマンでもすぐに経営者としてビジネスを開始できるメリットがあります。
フランチャイズでは、店舗運営のノウハウがパッケージ化されているためフランチャイズされている事業そのものの経験がなくても、パッケージどおりに行うことで問題なく事業展開できるのです。
立地選定から実際の運営に至るまで、運営ノウハウがパッケージ化されており、接客についても詳細なマニュアルがあり、本部担当者による研修が、数日から数ヵ月に渡って行われます。開業後は、「スーパーバイザー(通称SV)」と呼ばれる本部担当者が、経営や店舗づくりのアドバイスを行います。

 

ブランド力を利用できる

集客には、広告宣伝が欠かせませが、開業当初や小規模店舗では十分な広告宣伝費が捻出できない場合もあります。しかし有名なフランチャイズなら、ロゴや看板自体が顧客に初めから信頼感を抱かせることができますし、本部が大規模プロモーションを展開して広告宣伝を行ってくれます。しかし一方で、許可なくチラシや看板などに独自に広告を出すことはほとんど不可能です。

 

 

 

フランチャイズのデメリット

本部と加盟店の力関係の違いからくる不公正な取引の発生リスクがあります。

フランチャイザー側のデメリット

加盟店の行いによる本部のブランドイメージ低下

本部は店舗運営について様々な支援をしますが、フランチャイザーの強制力が乏しく、意識・能力が低いフランチャイジーがいる場合は、チェーン全体のイメージが損なわれる、または経営ノウハウそのものが漏洩してしまうデメリットがあります。
フランチャイズ店のの管理ノウハウの違いにより店舗が顧客に提供するサービスにばらつきが生じるとフランチャイズ全体のブランド力が低下します。また、加盟店で働く従業員や顧客のマイナスの行いによってもブランド力が低下し、全体の信用も低下します。
加盟店舗一店舗の行いでブランドイメージが低下すると、本部だけでなくそのフランチャイズに加盟している全店舗が不利益を被り離脱するなどのリスクも生まれるため、本部は従業員の行いや顧客の対処方法など頻繁に各店舗に通知やテストなどを行っています。

 

フランチャイジーの鞍替えリスク

フランチャイズは基本的にどのようなサービス内容であっても開業や運営が簡単なことが特徴ですが、サービスの独自性の高さを維持・向上させていかなければフランチャイジーが他の同業種のフランチャイズに鞍替えして全体の規模も減少するリスクがあります。逆に規模が拡大していくにつれ物流やコストの管理も複雑になっていくため、製品の開発だけでなく他の面でも常に改善の努力が必要となります。

 

フランチャイジー側のデメリット

高いロイヤルティ

当たり前ですが、加盟店はフランチャイズ加盟期間中、本部に対して加盟料すなわちロイヤリティを継続的に支払う義務が発生します。
利益が上がらない場合でも、月額固定などでロイヤリティの支払い義務が発生し、ロイヤリティの種類には粗利分配方式(粗利益の内、何%をロイヤリティとして本部へ支払う方式)や売上歩合方式(売上の内、何%をロイヤリティとして本部へ支払う方式)、定額方式(毎月支払うロイヤリティの額が一定のもの)などがあり、売上がロイヤリティを下回るケースやほぼ変わらないケースも少なくないため、加盟社は多店舗経営などをしてリスクを分散しています。

リスク説明不足

契約の締結・加盟に当たっては、まず、自らが独立した事業者であることを認識したうえで、自らの責任において契約内容を十分に理解・検討し、納得したうえで契約を締結することが重要となります。
フランチャイズ契約は、チェーン本部があらかじめ用意した内容を加盟店が受け入れる契約であり、また契約期間が長期にわたることが多いことから、加盟店は適切な情報を得たうえで内容を理解してフランチャイズ本部と契約することが重要となります。
売上予測、経費予測などと実態の相違やロイヤルティーの算定方法、本部との債権債務の相殺勘定やテリトリー権など慎重に考慮したうえで契約を締結するべきです。

 

本部規制による経営自由度への制限

フランチャイジー側のデメリットにはまた、事業内容の難易度などからくる加盟店の能力不足に対するコントロールの限界などがあります。
本部の経営指導力が担当者によってバラツキがあることや、マニュアル通りに運営を行わなければならないことが加盟の前提として存在しており、フランチャイズの店舗では、オリジナルメニューを提供したり、店舗独自のキャンペーンをしたりできないところが多いく、独自の広告活動も困難なため、自分の思う通りに、自由に経営したいという志望者は、フランチャイズへの加盟では不満が生まれやすいです。
 

フランチャイズの成功例

コンビニエンスストア

密度の経済でも紹介したコンビニエンスストアが一番有名な例です。開業もしやすく安定した需要があり、加盟する場合、最も利益を上げられるフランチャイズは事実的にコンビニエンスストアともいわれています。
王手のセブンイレブンでは基本的にイニシャルフィーが250~300万円、ロイヤリティは売上総利益に対して、スライドチャージ率を乗じた金額を徴収するタイプや売上総利益に43%の率を乗じた金額を徴収するタイプがあります。
コンビニは今まで紹介したような高い製品開発や調達能力、店舗のオペレーション能力が特徴のフランチャイズで、そのサービスの質の高さは、日本全国ほぼどこのコンビニを訪れても受けられるサービスの質が一定という驚異のオペレーションシステムが実行されています。
しかし、問題もあり加盟店の従業員のマイナスの行動や客の問題行動によるブランドイメージの低下やお弁当やパン、総菜の廃棄ロスやそのロス金額の本部による補填金額の問題、そして365日24時間経営などが話題にしばしば上がります。

 

 

KUMON

KUMONは国内に16,200教室、さらには海外にも8,600教室を展開し年間の売上高が約930億円にものぼる学習塾です。
KUMONの本部が加盟店に課すロイヤリティは加盟者が教室を設置するための認可料約100万円と各教室の生徒が支払う会費の数%と言われています。
KUMONは教材のみでなく教育業の経験のないオーナーでも開業・経営ができるような支援を提供しており、支援の内容としては、生徒の質問対応へのサポート専門ダイヤルの設置や保護者とのコミュニケーションに対する専門担当者からのアドバイス制度、また、加盟店同士で情報提供が可能なコミュニティの設置など多岐にわたります。

 

 

その他のフランチャイズ企業

他にも小売系フランチャイズでは本・DVDレンタルの『TUTAYA』や金券・ブランド品売買の大黒屋、サービス系フランチャイズでは中古車を使った格安レンタルカーの『レンタス』、ノンフリルモデルで紹介したカーブスなどのフィットネスジムもフランチャイズモデルを採用しています。

 

 

 

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2021年3月5日

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