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完成工事原価

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勘定科目 分類 詳細 計上される時期
損益計算書 費用 売上原価 完成工事原価を計上した時
法人税 完成工事原価は、工事が完成して引渡した事業年度の損金の額に算入されます。
消費税 原則として課税売上です。

完成工事原価とは、建設業特有の勘定科目で、請負工事契約に基づく工事の原価を計上する勘定科目です。損益計算書上では、『完成工事高』として計上した工事収益に対応する工事原価ということになります。「工事進行基準」を採用している工事の場合には、期末に計上した工事売上高に相当する原価を工事原価として計上します。『完成工事原価』は、通常の財務所要においては「売上原価」に相当します。

  1. ・完成工事原価には、現場で使用した『原材料費』、『外注費』、現場作業員の『給与』などが含まれます。
  2. ・工事の施行によって発生した『原材料費』、『外注費』、現場作業員の『給与』などは『未完成工事支出金』勘定に累積しておいて、工事が完成した時に『完成工事原価』に振り替えます。
  3. 『未完成工事支出金』は、完成して引き渡した後には『完成工事原価』に振り替えます。

 
建設業の財務諸表の一部である「完成工事原価報告書」では、工事原価を「材料費」「労務費」「外注費」「経費」の4つに区分して表示するように定められています。このうち、「労務費」には、工事に直接雇用した作業員に対する賃金を計上し、現場管理を行う技術者や事務職員の『給与』『法定福利費』『福利厚生費』などは「経費」の中の人件費に計上します。
 

工事進行状況と工事完成基準

工事進行基準 工事完成基準
決算期末に工事進行程度を見積もり、適正な工事収益率により工事収益の一部を当期の損益計算に計上する基準です。 工事が完成し、引渡しが完了した日に売上高として計上する基準です。

建設業では、どちらの基準を採用しているかにより、『完成工事高』を計上する時期や金額が異なります。
 

 

完成工事原価の摘要(取引例)

完成工事原価に該当する取引には以下のような摘要があります。

完成工事原価-かんせいこうじげんか- 原材料費-げんざいりょうひ-
外注費-がいちゅうひ- 労務費-ろうむひい-
経費-けいひ-

 

 

完成工事原価の仕訳例

完成した工事の原価3,000,000円を現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額
完成工事原価 3,000,000 現金 3,000,000

借方に『完成工事原価』を計上します。
 

 

未完成の工事に支出した外注費600,000円を当座預金から支払った。

借方 金額 貸方 金額
未完成工事支出金 600,000 当座預金 600,000

その工事にかかった「労務費」「原材料費」「外注費」「諸経費」などの原価は『未完成工事支出金』として借方に計上し、工事が完成して引き渡した時点で『完成工事原価』に振り替えます。
 

上記の工事が完成したため引き渡した。

借方 金額 貸方 金額
完成工事原価 600,000 未完成工事支出金 600,000

工事が完成して引き渡したので『完成工事原価』に振り替えます。
 

 

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