5,924 ビュー

完成工事高

-
勘定科目 分類 詳細 計上される時期
損益計算書 収益 売上高 工事が完成した時
法人税 請負契約の場合には目的物の引き渡し日または役務提供の完了した日の収益の額として益金の額に算入されます。
消費税 原則として課税売上です。ただし、課税対象外のものや免税売上、非課税売上に該当する場合もあります。

完成工事高とは、建設業の事業における『売上高』にあたる勘定科目です。
工事完成基準」を採用している工事の場合は、建設を請け負った工事が完成した時に、その請負代金を計上します。また、「工事進行基準」を採用している工事の場合、工事の進歩度合いに応じた収益を計上します。建設業にとっては基本的な仕訳です。

  1. ・完成工事高は貸方に計上します。
  2. ・工事が完成する倍に受け取った請負代金は『未完成工事受入金』(前受金)として処理し、工事の完成時に『完成工事高』に振り替えます。
  3. 請負代金の未収額がある場合は『完成工事未収入金』(売掛金)として処理します。

 
『完成工事高』は建設業特有の勘定科目で、通常の財務諸表の売上高に相当します。売上高の科目名は業種によって異なり、他にも病院の売上高の科目にあたる『社会保険診療収入』や派遣業の売上高の科目にあたる『役務収益』などがあります。
 

工事進行状況と工事完成基準

工事進行基準 工事完成基準
決算期末に工事進行程度を見積もり、適正な工事収益率により工事収益の一部を当期の損益計算に計上する基準です。 工事が完成し、引渡しが完了した日に売上高として計上する基準です。

建設業では、どちらの基準を採用しているかにより、『完成工事高』を計上する時期や金額が異なります。
 

 

完成工事高の摘要(取引例)

完成工事高に該当する取引には以下のような摘要があります。

完成工事高-かんせいこうじだか- 建設工事-けんせつこうじ-
建設請負工事-けんせつうけおいこうじ-

 

 

 

完成工事高の仕訳例

工事の完成後に引渡しをした建物の工事代金1,000,000円を現金で受け取った。

借方 金額 貸方 金額
現金 1,000,000 完成工事高 1,000,000

売上は、建設業での『売上高』にあたる『完成工事高』として処理します。
 

 

10,000,000円で請け負った工事の建物が完成し、工事代は完成前に4,000,000円を受け取っており、残額は掛とした。

借方 金額 貸方 金額
未完成工事受入金 4,000,000 完成工事高 10,000,000
完成工事未収入金 6,000,000

工事の完成前に受け取った金額は『未完成工事受入金』(前受金)として計上し、掛とした代金は『完成工事未収入金』(売掛金)として計上します。
 

 

10,000,000円で請け負った工事の建物が完成し、工事代は完成前に4,000,000円を受け取っており、残額のうち3,000,000円は現金2,000,000円は手形、残りの1,000,000円は当座預金に振り込まれた。

借方 金額 貸方 金額
未完成工事受入金 4,000,000 完成工事高 10,000,000
現金 3,000,000
受取手形 2,000,000
当座預金 1,000,000

 

 

個人事業主や法人の方へ!当サイトのおすすめ会計ソフト「freee(フリー)」

当サイト「Fluphie(フラッフィー)」では個人事業主の方の確定申告や法人の方への経理・決算に会計ソフト「freee(フリー)」をおすすめしています。

 

クラウド会計ソフト「freee」のメリット

・クラウド会計ソフトシェアNo.1

・会員登録無料で0円から使える

・安価な料金プラン

・完全な経理初心者でも無理なく続けられる

・80%の利用者が業務時間を50%以上削減

・スマホでもっとも使われている会計アプリ(*2020年12月時点)

・確定申告は〇×の質問に答えるだけ

・知識いらずのかんたん操作で税理士や経理担当に支払う人件費を削減

・決算書もボタン1つであっという間に作成

 
まずは無料登録!法人の方は30日間無料!詳しくは以下のボタンから!