勘定科目

法定福利費

勘定科目 分類 詳細 計上される時期
損益計算書 費用 販売費及び一般管理費 社会保険料・労働保険料等を支払った時
法人税 会社が負担すべき部分の金額は損金の額に算入します。
消費税 原則として課税対象外ですが、適格退職年金の事務手数料部分は課税仕入です。

法定福利費とは、従業員の福利厚生のために支出する健康保険や厚生年金、雇用保険、労災保険などの法定保険料のうち、企業や個人事業者の事業主負担分を計上する勘定科目です。
健康保険や介護保険、厚生年金の総称が社会保険、雇用保険と労災保険の総称が労働保険です。
会社負担分は給料の支給時に『未払費用』として計上し、作業員負担分は『預り金』や『立替金』に計上します。

  1. 法定の福利厚生費用なので、『法定福利費』を設けずに『福利厚生費』の科目にまとめることもできます。概要保険料は、確定時の過不足額を、申告日か納付日の事業年度で処理します。
  2. 社会保険料は、毎月の給料から従業員負担分を天引きし『預り金』として処理し、翌月末に会社負担分を『法定福利費』として併せて納付します。
  3. 労働保険料は、5月の年一回の概算分を会社負担分(法定福利費)、従業員負担分(立替金)とも一括納付し、毎月、従業員の給料から立替分を天引きします。

 

 

保険料の負担割合

社会保険の負担割合

健康保険料(介護保険含む) 会社と従業員が折半
厚生年金保険料 会社と従業員が折半

健康保険や厚生年金保険などの社会保険は、会社と従業員が折半して保険料を負担します。その際、前月分の保険料を当月分の『給与手当』から控除し、月末に会社負担分と従業員負担分を納付します。
 

労働保険の負担割合

雇用保険料 会社と従業員が一定割合
労災保険料 全額会社負担

雇用保険は会社と従業員が一定割合で負担しますが、労災保険は会社の全額負担です。
どちらも毎年5月に概算額を一括で納付し、その際に会社負担分を『法定福利費』、従業員負担分を『立替金』に計上しながら、毎月の給料支払い時に『立替金』を取崩します。
 

法定福利費の摘要(取引例)

法定福利費-ほうていふくりひ- 社会保険料-しゃかいほけんりょう-
健康保険料-けんこうほけんりょう- 厚生年金保険料-こうせいねんきんほけんりょう-
介護保険料-かいごほけんりょう- 労働保険料-ろうどうほけんりょう-
雇用保険料-こようほけんりょう- 労災保険料-ろうさいほけんりょう-
児童手当拠出金-じどうてあてきょしゅつきん- 身体障害者雇用納付金-しんたいしょうがいしゃこようのうふきん-
法定補償費-ほうていほしょうひ-

 

 

 

法定福利費の仕訳例

【社会保険の場合】従業員に社会保険料30,000円を差し引いた額の給料300,000円を普通預金から支払った

借方 金額 貸方 金額
普通預金 300,000 普通預金 270,000
預り金 30,000

 

月末に、社会保険料60,000円(会社負担分30,000円、従業員負担分30,000円)を現金にて納付した

借方 金額 貸方 金額
法定福利費 30,000 現金 60,000
預り金 30,000

社会保険は会社負担分を『法定福利費』、従業員負担分を『預り金』として処理します。
 

 

【労働保険の場合】労働保険の概算保険料300,000円を現金にて支払った。なお、従業員負担分は100,000円である

借方 金額 貸方 金額
法定福利費 200,000 現金 300,000
立替金 100,000

 

<従業員の給料300,000円から労働保険料10,000円を差し引いて普通預金から支払った

借方 金額 貸方 金額
給与手当 300,000 現金 290,000
立替金 10,000

雇用保険は会社負担分を『法定福利費』、従業員負担分を『立替金』に計上し、毎月の給料支払い時に『立替金』を取崩します。
 

 

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