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賞与引当金

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勘定科目 分類 詳細 計上される時期
貸借対照表 負債/貸方 流動負債 賞与引当金に繰り入れた時
法人税 賞与引当金の繰入額は、損金の額に算入されません。原則として賞与は、支払ったときの損金の額に算入されます。
消費税 課税対象外です。

賞与引当金とは、翌期に支払われる賞与(ボーナス)について、当期分に相当する部分を費用として計上する勘定科目です。
通常、賞与の多くは就業規則などで支払対象や支給期間が決まっており、翌期以降の最も近い時期に支給される賞与の見込額のうち、当期に含まれる支給対象期間に対応する額を、一定期間にわたり期間の経過とともに発生する費用として考え、引当金として計上します。
例えば、夏の賞与(ボーナス)は1月~6月の分を6月に従業員に対して支給しますが、3月決算の場合は1月から3月分の賞与(ボーナス)の金額を当期において先に費用として計上します。

  1. ・賞与引当金は決算時に設定されるもので、翌期に賞与を支給した際に全額を取崩して補填します。この時に、支払賞与の額が賞与引当金の額より大きい場合はその差額を「賞与」として費用計上し、小さい場合はその差額を『前期損益修正益として計上します。
  2. ・賞与引当金は会計上の引当金です。税法上では平成10年の税制改正によって、賞与引当金制度は廃止されました。税法上は、賞与を支給した段階で損金扱いとなります。

 

 

賞与引当金の処理

賞与引当金における実務上の処理としては以下のようになります。

支給額が確定している場合

  • 支給対象期間に対応して賞与支給額が算定されている場合は『未払費用』として計上します。
  • 賞与支給額が支給対象期間以外の基準(成功報酬賞与など)で算定される場合は『未払金』として計上します。

 

支給額が確定していない場合

  • 支給見込額のうち、当期に属する額を『賞与引当金』として計上します。

 

賞与引当金の摘要(取引例)

賞与引当金に該当する取引には以下のような摘要があります。

賞与引当金-しょうよひきあてきん- 賞与引当金繰入-しょうよひきあてきんくりいれ-
賞与引当金取崩-しょうよひきあてきんとりくずし- 賞与当期負担分見積額-しょうよとうきふたんぶんみつもりがく-

 

 

賞与引当金の仕訳例

当期の賞与引当金として3,000,000円を設定した。

借方 金額 貸方 金額
賞与引当金繰入 3,000,000 賞与引当金 3,000,000

 

 

賞与2,500,000円を源泉所得税200,000円を控除して当座預金から振り込んだ。なお、賞与引当金は3,000,000円設定されている。

借方 金額 貸方 金額
賞与引当金 3,000,000 当座預金 2,300,000
預り金 200,000
前期損益修正益 500,000

 

 

決算につき、1月から6月分(6月支給)の賞与見積額18,000,000円に基づき、当期の賞与引当金を設定した。なお、当社は3月決算である。

借方 金額 貸方 金額
賞与引当金繰入額 9,000,000 賞与引当金 9,000,000

賞与引当金9,000,000円=賞与見積金額18,000,000円×(3ヶ月/6ヶ月)です。
 

翌期6月に、賞与20,000,000円を源泉所得税1,500,000円を控除して普通預金から従業員に支払った。当初の見積金額よりも2,000,000円多く計上した。

借方 金額 貸方 金額
賞与引当金 9,000,000 当座預金 18,500,000
賞与 11,000,000 預り金 1,500,000

決算時に計上された『賞与引当金』は賞与支給時に全額取り崩します。
支給額が『賞与引当金』より大きい場合はその差額を『賞与』として費用計上し、小さい場合はその差額を『前期損益修正益』に計上します。
 

 

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