勘定科目 | 分類 | 詳細 | 計上される時期 |
---|---|---|---|
損益計算書 | 費用/借方 | 営業外費用 | 有価証券の譲渡の約定日 |
法人税 | 損金の額に算入。有価証券の売却代金は益金の額に、売却原価は損金の額に算入されます。 |
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消費税 | 有価証券の売却は、原則として非課税取引となります。 |
有価証券売買損とは、売買目的で一時的に保有している市場性を持つ有価証券を、取得価額よりも低額で売却した際の差損を計上する勘定科目です。
売買目的で一時的に保有している市場性を持った有価証券は、貸借対照表の「流動資産」に表示される『有価証券』です。この売却損は、損益計算書の「営業外損失」の内訳科目になります。
なお、売買目的以外で長期保有する有価証券は、「固定資産」に『投資有価証券』として仕訳します。投資有価証券の売却損は「特別損失」の内訳科目に、『投資有価証券売却損』として計上します。
売却価額が帳簿価額を下回った場合は『有価証券売却損』、帳簿価額が上回った場合には、『有価証券売却益』となります。
- ・証券会社を通して『有価証券』を売却する場合の、売却に伴う売買委託手数料は、有価証券売却益と相殺することができます。
- ・消費税法上では、有価証券の売却は非課税となりますが、証券会社などに支払う売却委託手数料には消費税が課税されます。
- ・以前は受渡日(約定日の4日後)が基準とされていましたが、「金融商品に係る会計基準」に基づいて約定日に変更されました。
- ・「約定日基準」が一般的ですが、約定日に売却損益だけを認識する「修正受渡日基準」も認められています。
有価証券売却損の摘要(取引例)
有価証券売却損に該当する取引には以下のような摘要があります。
有価証券売却損-ゆうかしょうけんばいきゃくそん- | 株式売却損-かぶしきばいきゃくそん- |
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公債売却損-こうさいばいきゃくそん- | 地方債売却損-ちほうさいばいきゃくそん- |
国債売却損-こくさいばいきゃくそん- | 社債売却損-しゃさいばいきゃくそん- |
転換社債売却損-てんかんしゃさいばいきゃくそん- | 投資信託売却損-とうししんたくばいきゃくそん- |
貸付信託売却損-かしつけしんたくばいきゃくそん- | 公社債投信証券売却損-こうしゃさいとうしんしょうけんばいきゃくそん- |
有価証券売却損の仕訳例
取得価額2,000,000円の上場株式を1,500,000円で売却し、売買手数料50,000円が差し引かれた金額が普通預金に入金された
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
普通預金 | 1,450,000 | 有価証券 | 2,000,000 |
有価証券売却損 | 550,000 |
【約定日基準の場合】売買目的で保有していた有価証券4,000,000円を3,000,000円で売却し、売買手数料50,000円を差し引かれた金額が普通預金に入金された(約定日)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
未収入金 | 2,950,000 | 有価証券 | 4,000,000 |
有価証券売却損 | 1,050,000 |
売却目的で所有していた有価証券4,000,000円を3,000,000円で売却し、売買手数料50,000円が差し引かれて普通預金に入金された(受渡日)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
普通預金 | 2,950,000 | 未収入金 | 2,950,000 |
【修正受渡日基準の場合】売買目的で保有していた有価証券4,000,000円を3,000,000円で売却し、売買手数料50,000円を差し引かれた金額が普通預金に入金された(約定日)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
有価証券売却損 | 950,000 | 有価証券 | 950,000 |
売却目的で所有していた有価証券4,000,000円を3,000,000円で売却し、売買手数料50,000円が差し引かれて普通預金に入金された(受渡日)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
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普通預金 | 2,950,000 | 有価証券 | 2,950,000 |
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